清水寺には、いまでも龍が現れます。シックな出で立ちの青龍で、清水寺境内を飛び回り、果ては門前町に飛び出します。
清水寺の龍
京都の観光名所として
有名な清水寺。
「清水寺にはもう何度も訪れたわ」
という方や
「清水寺でしてないこと?なんだろ?
飛び降りることくらいかな?」という方でも、
青龍に会ってない方が
いらっしゃるのではないでしょうか。
龍が出る
清水寺には、毎年龍が出現します。

年、3回ほどです。
なにせ、観音様の化身なので、
そうやすやすとは現れません。
毎年、3月15日、4月3日、10月15日。
そこら辺は、規則正しいです。
「青龍会(せいりゅうえ)」の
日です。
奧の院
出現場所は奧の院。
清水の舞台の撮影スポットからです。
ここに現れるのが、
午後2時ごろ。
そのあと、音羽の瀧へ。
清水寺には、この龍が音羽の瀧に
夜ごと飛来して水を飲む
という伝承があります。
音羽の瀧
そう言えば音羽の瀧は、
さんずいに龍と書く「瀧」。
まさに龍が水を飲む
場所なのですね。
西門
次に龍が向かうのは西門。
西門は以下の場所にあります。
清水寺に着くと、
最初にくぐる門が仁王門。
修学旅行生が記念の集合写真を
撮っている場所です。

その仁王門の右横に
階段があります。
この階段を上がると
西門が現れます。
龍が待ち構えています。

この時間に西門下の龍の横にいると、
「これから青龍の舞が
行われます」
などのアナウンスなどが
ないにも関わらず、
どこからともなく参拝客が
集まってきます。
西門を飛来
龍が飛んで来る日は、
まず衛兵のような姿を
した兵士が西門に登場し、
西門の前にある
階段の両端に立ちます。
まるで青龍の通り道を
確保するように。

つぎに、法螺貝や鳴り物を
手にした僧侶が階段に並びます。
まるで、青龍を西門に
導くように。

そこに、西門をくぐって
青龍が飛んできます。

階段を縫うようにうねりながら
降りてきます。
そのなめらかな動きは、
見とれるほど。
鳴り物がしゃんしゃんと響き、
法螺貝が、地の底から
沸き上がってくるような
振動を伴いながら響き渡るなか、
全長18mもある巨体が、
スタイリッシュに動き、舞います。

龍を操る人の一糸乱れぬ動作は
見事というほかありません。
竜頭が右に振れると、
その動きに合わせ胴がくねくねと
きれいに曲がります。
階段という小スペースで、
下も見ずに操る。
頭がこう動けば、
前足はこう動く。
前足がこう動けば、
後足はこう動く。
後足がこう動けば、
龍尾はこう動く。

まるで、龍の生態を完全に
把握した、龍と一体化した操作。
「じゃあ、龍頭は
左に動きますので、
各パーツの人、それに合わせて、
動いてください」などと言って
練習した賜物でありません。
「あ」「うん」の呼吸で、
身をこなす会衆によって
「生きた」龍が飛びます。
青龍の姿
青龍の顔は、京都の有名な
お寺に飾られている、
あのどこから見ても
にらみつけられている
ように感じる龍や
狩野派が墨で描いた
あの龍そのもの。
絵から飛び出して
きたのかのよう。

この龍の顔をスワイプして
拡大してみてください。

顔に描かれている墨の
デザイン、お経なんです。
さすが観音様の化身。
門前町
青龍は、西門を抜けて
清水寺から飛び出し、
門前町に向かいます。
悪縁を断ち、良縁を結ぶ役割の
ほかに、地域守護と除災祈願も
請け負っているので、
民のいるところまで
飛来してくれます。

青龍、天に昇る
そのあと仁王門から
本堂に向かい、
天に昇ります。
しなやかに。

清水寺に来ることがあれば
青龍が飛ぶ日にどうぞ。
いつもより御利益が
多いような気がします。
清水寺 青龍会のページ

