つかれたら、京都においで。
ぼーっとできる場所、あります。

京都の撮影スポット「八坂の塔」は、境内に入ると、外の喧騒とは別世界|京都の観光名所で癒やされる エッセイ

お寺

八坂の塔に入ったことありますか?

京都の観光ガイドやポスターでよく見る、この風景。八坂の塔が見える、おなじみの京都の街並みです。京都に来たことがあれば、八坂の塔を背に絶好の撮影スポットとして撮った写真をお持ちではないでしょうか。
でも、八坂の塔、拝観できて、さらに塔の中に入れるって知ってました?

しかも、境内に入ると外の騒がしさが消え、京都でぼーっとできる「落ち着く場所」なのです。

という私も、京都に移り住む前に何度も京都を訪れていたのですが、八坂の塔は見るもの、その前を通るものと決めつけていたような気がします。どこに入り口かあるかなんて知りませんでしたし……。東京に住みだしても、すぐに東京タワーに行かないような気分。

喧騒のすぐそばにある、静けさ

八坂通の下から塔を見上げて1枚パチリ。塔の前で1枚パチリ。いつもここは観光客で賑わっています。

塔の真正面の右に入ると、そこも観光客でいっぱい。写真撮影している人を掻き分け入り口に。
八坂の塔は正式には「霊応山法観寺」と号します。拝観料は400円。

なにかの瞬間、心の奥が静かになるときがあります。境内に入ると、その一瞬がやってきます。観光地の中にぽつんと「静けさの層」が残っていて、歩いてきた気持ちのざわつきが、すっと落ち着きます。法観寺は金堂などはなく、塔のみ。観光客はまばら。

お寺の西側には八坂の塔を背景に写真を撮る観光客や人力車の車夫がお客を呼び込む声などでにぎわっていますが、木の塀1枚挟んで、一歩お寺の中に入ると、まるで結界が張られているかのように、それらのにぎわいがトーンダウンします。「まったく聞こえなくなる」わけではないので孤独感にさいなまれるわけでもなく、遠くでにぎわっている感じ、現実からすこしずれたところにいる感覚に包まれます。

八坂の塔は、聖徳太子が如意輪観音の夢告により五重塔として建られ、仏舎利三粒を納めたそうです。聖徳太子らしく、塔のつくりは法隆寺の五重塔と同様に塔の真ん中に礎石から塔最上部の相輪まで貫く心柱があります。あのラーメン構造ですね。

魅力①:「賑わい」の中に「静寂」を手に入れる

半周して、八坂通の往来を背に塔を見上げると、塔の姿が空に向かってすっと伸びています。光の加減で輪郭が静かに浮かび上がり、見ているだけで深呼吸をしたくなるような穏やかさ。塔を見上げるだけで、気持ちが軽くなります。

魅力②:入れるだけではなく「登れる」八坂の塔

あまり知られていませんが、八坂の塔は内部に入ることができます。門からなかに足を踏み入れると、ひんやりと空気が冷たいような気が。体感マイナス1度です。

仏像や壁画が薄暗い光の中に浮かび上がり、「2階へ」と張り紙が。

右側に急で幅の狭い階段があります。階段を上ると手すりはゆれ、階段を踏むたびに「みしみし」と音がします。なおも階段があり、2層目まで上れます。

急な階段を1段上るたびに、日常が少しずつ引き剥がされてゆきます。

魅力③:ベンチに座って“ぼーっと”する

塔の正面横にはベンチが2つあります。

塔を背にして座ると、左に稲荷神社。右にはちょとした木々があります。ぼーっと過ごせる場所、「見ーつけ」です。お寺のすぐ横を観光客がにぎやかに通りするのをよそに、静かな時間が流れます。悩み事のレベルもワンランク下に。日常から逃げてくる甲斐は十分にあります。

すごく癒やされたら、入ってきた門から外に。八坂通に出ると、催眠術から覚めたように、日常が戻ります。

■ アクセス
京都府京都市東山区八坂通下河原東入る八坂上町388
清水寺へ向かう八坂通沿い
京阪本線 祇園四条駅から徒歩約20分
法観寺(ほうかんじ)境内

行くことになったら、このあたり

次の京都は、
写す「八坂の塔」から、
落ち着く「八坂の塔」へ。

タイトルとURLをコピーしました